「奴ら」が本気であることがわかってきた

　id:artane:20040705でワールド・ピース・ナウ主催の集会とデモへの弾圧を指して「反戦運動は政府・警察にとって脅威として認められた」と書きましたが、それを裏付けるように関係者の所属する反戦団体に家宅捜索（「ガサ入れ」）が警視庁公安２課の手によって行われました。

　これが何を意味するか、私なりに少し書こうと思います。

　このガサ入れ自体は非常に不当で、ヤクザ以下の因縁の付け方だと思います。
　でも、「反戦」「平和」を望む声というのが、今までは一般の人には「平和だからいいじゃない」と関係のない物であったのが、イラクやアラビア湾への陸海空自衛隊の派兵と言う、みんなに「わかりやすい」形で平和が崩れつつあると皆が思い、それがこの間の反戦デモ・パレードの盛り上がりや世間話レベルでの戦争論議と言う形で現れて来たのだと思うのです。

　これは、戦争の道を進もうとする政府（＋民主党右派に代表される好戦勢力）にとって、邪魔であったのではないでしょうか。
　だからこそ、アクティブに動いている人達を弾圧することによって「戦争に反対する様な関心を持つとあいつらと同じとみなすぞ」と政府は脅しを再開したのではないでしょうか。

以下、「ガサ入れ」を受けたグループからの緊急アピールを引用

高田健＠市民連絡会です。長文、かつ重複送信をお許しください。転送のご協力
をお願いします。

声明
ＷＰＮへの弾圧と市民連絡会に対する不当な家宅捜索に抗議し、反戦平和・憲法改悪阻止運動の一層の強化を訴えます

７月４日（日）、ＷＯＲＬＤ　ＰＥＡＣＥ　ＮＯＷ（ＷＰＮ）は「多国籍軍は違憲・違法だ！　ＶＯＴＥ　ｆｏｒ　ＰＥＡＣＥ　７・４渋谷　平和のための投票で自衛隊撤退の実現を」をという集会とピース・パレードを東京・渋谷で行いました。この日のアクションには約１２００名の参加者があり、ＷＰＮらしくカラフルで、多様で、市民的な、さわやかな行動を作り出し、街を行く多くの人びとの注目を集めました。しかし、パレードに関連して不当にも３人の参加者が警察に対する公務執行妨害容疑で逮捕されました。６日にはこれらに関連して、被逮捕者の自宅やＷＰＮの連絡先の一つである市民連絡会事務所に家宅捜索が入りました。市民連絡会に対する家宅捜索は警視庁公安２課の約１０名の私服刑事によって行われ、その間１０数名の制服警官がビルの入り口を固めるという、大変ものものしいやり方でした。
「許すな！憲法改悪・市民連絡会」は全国２００以上の団体・グループによって構成される市民団体であり、とりわけ憲法前文・９条に代表される非武装平和主義の実現を願い、憲法改悪に反対する立場から、この間のイラク反戦運動のネットワークであるＷＰＮにも積極的に加わってきました。
７・４にも私たちの仲間は積極的に参加し、多くの市民のみなさんと協力してその成功のために奮闘しました。そのなかで起こった今回の３人に対する逮捕は市民の言論・表現の自由、デモンストレーションの権利を抑圧するきわめて不当なものでした。そのうえ、これを口実に市民連絡会の事務所に家宅捜索に入ることなど、市民運動に対するあからさまな妨害・干渉であり、絶対に許すことはできません。私たちは今回の不当な家宅捜査捜索の直接の当事者である東京地裁と警視庁渋谷警察署に抗議し、３人の即時釈放と不当な家宅捜索の謝罪を要求すると同時に、憲法改悪や自衛隊のイラク多国籍軍参加をはじめ、社会の軍事化の風潮を増大させている小泉内閣に厳重に抗議します。私たちはこのような不当な攻撃に対して、一層多くの人びとと団結し、憲法改悪阻止、平和の実現のために奮闘することを決意します。

２００４年７月７日
　　　　　　　　許すな！憲法改悪・市民連絡会

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