月よお前が悪いから…のアーカイブ

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近頃の反戦歌について考える

 知合いの縁でとある反米軍集会に顔を出して見ていたのだが、日本の反戦歌や労働歌には外国のそれらとちがって間の抜けた感触を覚えるのはなぜかと気になって考えて見た
…韓国にせよ米国にせよ反戦歌や労働歌には心踊らせる物があったし、1970年代前半位までの日本のそれらにも共通してあったような気がする。*1

 反戦運動や労働運動の現場で使われる曲の多くが幼稚な替え歌だったり、インパクトが薄かったり聴く側の心を掴まないのは何故か…日本人が憶え易くと言う視点なのか、歌を作る人間の感性が貧しすぎるのかはわからないが、韓国や米国などの歌やそういう場所で歌われない日本の歌と較べて日本の現場で歌われている歌には「心を掴み、高揚させる」と言う歌の基本が欠如しているように思えてならない。

 一度個人が解体してしまった日本に於いて、非常に社会情勢が逼迫している状況下、人を鼓舞して再結集させる基本は歌であり、それをいーかげんにしている日本の反戦運動や労働運動はマスターベーションの一歩先には出られても「社会をリードするのだ」と言う気迫が希薄に感じる。

 個人的には歌を供給する側に変な道徳意識があって、作られる歌に制約を課してるのではないかと言う感じがする。
 歌は野卑でやかましくて、時に差別的でいいではないか*2
 おとなしく、いい子の歌なんぞ、運動自体を自縄自縛にしているだけで、運動と運動に携わる人間を解放しない。
 解放されない人間が運動をやっても、爆発的なひろがりは見せないのではないのではないのだろうか?



 

*1:70年代後半以降の日本のパンクロックやニューウェーブには非常にメロディアスでキャッチーな歌が沢山あるのだが、反戦や労働の現場ではあまり使われていない。ブルーハーツARB,スタークラブ,モンスターズetc…

*2:RAVEやユーロや演歌やあゆなんかもアリだとは思う…個人的には余り好きなメロディではないので複雑だが