月よお前が悪いから…のアーカイブ

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ファルージャ、「制圧」?

 あれを以って制圧と言えるのだろうか…米軍が強硬な報道統制を敷いてるので詳細は不明ですが、赤新月社の出入りを禁止したりしてる所を見ると、猛烈な砲爆撃・化学毒性のあるものも含めた武器で民間人*1のかなりの数・米軍ですら数えられない人数の民間人が「死亡」し、又負傷して救援もされず死を待つのみの状況に置かれている…これが「市民殲滅」ではなく「制圧」と言えるのは詭弁に過ぎない。

毎日新聞・東京版朝刊第7面より

 「脱出希望200人突き返す」
 「路上に遺体 死臭ひどく」
 市内惨状伝わらず 米軍曹「とんでもない破壊」

 ファルージャ制圧作戦には米軍、イラク軍合わせて約1万5000人が投入*2された。ファルージャへは今年4月にも大規模な攻撃を仕掛けたが、実にその6倍にあたる兵力だ。
 作戦を立案したナタンスキー米海兵隊少将がAP通信に対して明かしている所によると、作戦「開始」は市街地へ突入した8日の数日前。米軍はファルージャ南部郊外に兵力を集結させ、続いて6日夜には北部郊外の兵力を増強。「武装勢力の陣形を乱す」(同少将)のが狙いだった。
 8日夜、北部郊外の部隊は6地点から市街に突入し、同市南部に向け侵攻。海兵隊と陸軍部隊が先導し、後方のイラク軍部隊が家屋を捜索した。*3
 米軍は、戦闘に20種以上の航空機、M1A1エイブラムズ戦車、ブラッドレー装甲車などを投入。カラシニコフ銃や迫撃砲、ロケット弾などの武器に頼る武装勢力を圧倒した。*4
 だが市内の被害状況を示す情報は断片的だ。英BBCアラビア語放送の現地記者は「たくさんの遺体が路上に放置され、死臭が耐えられないほどだ」と惨状を報じた。
 米軍は武装集団の逃亡を阻むため同市を包囲。AP通信によると、10日、225人の男女が脱出を懇願したが、米軍は女性と子供25人を除く男性200人に市内へ戻るよう命じたという。
 AP通信によると、海兵隊は16日、市内の被害状況の調査を開始。トッド・ボーワー軍曹はつぶやいたという。「なんてこった。とんでもない破壊だ」 【高橋宗男】

 この虐殺と言うに等しい作戦がイラク人を屈伏させるのでしょうか?
 否、イラク人だけでなく多くのムスリムに敵意を植え付け、ソマリアの悲劇を上回る世界戦争へと至るのは、米英日がいまのままならば確実でしょう。
 その中で我々は敗北するしかない…万が一勝利したとしても国は荒廃し十億以上のムスリムの民と多くの民族を敵に廻すことになる。

 日本が彼らを敵に廻さない為には、今すぐにでもこの日米英の「傲慢の枢軸」から抜け出し、イラクから軍事的距離を置いて民間の手にイラクの「復興支援」を委ねることではないでしょうか。

*1:攻撃が始まる前の「退去勧告」の時、多くの、主に16才から65才の男性を中心とした人間が「ゲリラの疑いがある」としてファルージャからの出口から追い返されて閉じ込められた…と言うことはそれについている父母妻子も好くなからず街に残っていたであろう…から、多数の民間人がファルージャに残っていた事は確実だ

*2:この数字には空軍の航空部隊は入っていないであろう。入ってるとしても陸軍や海兵隊のヘリや無人偵察機運営チーム程度だろう

*3:ローマ帝国などが良く使った古典的な心理戦でもある…正規軍のバックアップに現地徴用した奴隷兵や傭兵を使い、時には先頭に立たせて同士討ちさせる。

*4:都市ゲリラ戦の場合にこういう発表がある場合は眉に唾を付けておきましょう