狭山事件・志布志の冤罪事件
両方とも警察が違法な手段で自白を強要して、裁判で被告が自白を強要されたとして否認に転じて係争中の*1事件です。
狭山事件は自白を強要された過程で(犯人とされた)石川さんが嘘の証拠を信じこまされ家族に迷惑をかけない為に一審で自白を通したが、自白と明らかに矛盾する物証が続々とでていたにもかかわらず死刑判決を出し、高裁・最高裁は無期懲役としたという、杜撰かつ石川さんが被差別部落の出身であることへの差別を裁判官・検察が剥き出しにした裁判で、警察・検察・裁判所の癒着と差別性に頭に来ます。
石川さんの再審が決定するのを祈るのみです。*2
志布志の事件は「ある集落で選挙買収があった」と警察にタレコミがあり、鹿児島県警から送り込まれた刑事と県警本部に主導された捜査で広範囲の自白強要や拷問が行われて鬱病や頚椎損傷、神経症の発作や自殺未遂を起こす人が続出しただけではなく弁護人の選任や弁護人との接見にも介入*3、被告とされた人が全員で無罪を争っている裁判です。
両方とも、警察の書いた筋書きを無罪の人に強要する為に手段を選ばず、その「結果」を検察も裁判所も鵜呑みにしているという点で異常なだけでなく、
欧米や東アジア*4各国で導入されている取り調べの録画・録音の義務づけをせず、警察の留置場に長期拘留して*5取り調べるという、法務省のシステムの欠陥により日常化している、謂わば法の欠陥による冤罪や違法な取り調べの日常化が発生している事を示唆する内容の事件です。
番組の最後でも言ってましたが、私も日本の刑事システムは異常で時代遅れであると思います。*6