月よお前が悪いから…のアーカイブ

http://d.hatena.ne.jp/artane/ がサーバの関係で消えるようなので、アーカイブします。基本更新しません。

日本人傭兵イラクで捕虜になる

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050511k0000m040121000c.html
邦人拘束:民間軍事会社、斉藤さん安否不明 協会仲介せず

【リマソル(キプロス)海保真人、カイロ高橋宗男】イラクで英系民間軍事会社「ハート・セキュリティー」(本部・キプロス)社員の斉藤昭彦さん(44)=本籍・東京都=がイラクイスラム武装勢力「アンサール・スンナ軍」に拘束されたとみられる事件で、同社は10日、声明を出し、斎藤さんの安否について「生存しているか、いまだに拘束されているか不明」との見解を示した。

同社の声明によると、斎藤さんらハート社の護送隊車列がイラク時間8日、首都バグダッド西方約180キロのアル・アサッドで武装勢力の攻撃を受け、数人が行方不明になった。うち一人は斎藤さんで、同社が発行した斎藤さんのIDカードがアラビア語のウエブサイトに映し出されたことを認めている。

声明は「斎藤さんら行方不明になっている方の家族の心情を察する。わが社は当局と協力して事件の全容解明を進めている」と表明している。

一方、「アンサール・スンナ軍」が声明を出してから一夜明けた10日午後(日本時間同夜)まで、同組織が声明で予告していた斉藤さんのビデオ映像など新たな情報は流れておらず、日本政府やハート・セキュリティー社は情報収集を続けている。

また、イスラムスンニ派宗教組織、イラクイスラム聖職者協会の広報責任者アブドルサラム・クバイシ師は10日、毎日新聞バグダッドの助手に対し、「(今回)武装勢力との仲介をする用意はない」と述べた。理由として「人質はイラクを占領する米軍のために働いていた」「米軍のために働く者はすべて犯罪者だ」と語った。

クバイシ師はファルージャ周辺のスンニ派教徒に強い影響力を持つ宗教指導者で親日家としても知られる。昨年4月に発生した日本人3人の誘拐事件では、武装勢力との仲介役となり、人質解放に力を尽くした。イラク南部サマワでの自衛隊の復興支援活動については「彼らは社会資本整備など人道支援活動を行っており、今回の事件とは別の話だ」と述べた。
毎日新聞 2005年5月10日 22時05分

テレビとかでは「民間警備会社」と言っていますが、この会社がイラクで占領軍の軍事作戦の一部を担っている、ブラックウォーター社のような傭兵会社の一つであることは最初から明白で、「警備会社」と言うのはごまかしでは無いでしょうか。

それはさておき、今回捕虜となった斎藤氏の件ですが、どうも、今までにイラクで拉致されたり殺害されたりした人に対するシンパシーを感じることが出来ない。
彼らは困った人や貧しい人の為だったり真実を見極めるためだったり、彼らなりの大義があり、それ故彼らの運命のいきさきに対して「熱く」もなれましたが、
こと斎藤氏のように自衛隊からフランスの外人部隊に行き、そこを引退してもなお「現役軍人」である事と高額の報酬を求めて占領軍の側に雇われている場合、非常に戸惑う。と言うよりも、傭兵・しかも占領軍の番犬をやっていたのだからいつかはこういう運命が待っていることはわかっていただろう。的な冷淡な感情にしかなれない。

私は非常に迷う、これが職業軍人に対する侮蔑が顕在化した物なのか、それとも占領軍に与する日本人がいることを恥じる気持ちなのか、それともその両方なのか。