で、まずは改憲法案の方からはじまる
この時、空席がありました…後で聞いた話では国民新党などの保守系少数野党の議員は欠席としたとのこと。
13:07 まずは、自民党の中山太朗氏が与党案と民主党案の違う部分の趣旨や経緯を説明。
- 投票年齢を投票時点で18歳とし、投票までに民放などの改正作業を同時に行うか(民主党案)・それとも法案成立の時に18歳の者にするかどうか、特別委員会で決める(与党案)か。
- 国民投票の成立条件に対して有効最低投票率を設定するか(民主党案)・それとも得票数の過半数でよしとするか(与党案)
- 公務員の運動の扱いについて
- 金銭的買収に関して処罰する(民主党案)か・処罰しない(与党案)か
- 政党に対して、無料広告枠を設ける(与党案)か、設けない(民主党案)か
(説明趣旨…メモに誤りがあるかも知れないのでご指摘願います)
この法律に関しては、一昨年の5/26に発議されてから、公聴会や海外視察などを行い、慎重に審査を重ねてきました*1。
昨年5/29に自民党の保岡興治議員他7名から修正案が出て、
- 18歳〜20歳未満の者に投票権を与える
- 改憲要旨への賛否を問う法案とする
- 投票方法は、「賛成」「反対」どちらかに○を記入するものとし、その他の記述がある物は無効票とする
- 国民投票は投票総数の1/2で成立する物とする
- 罰則の対象となる公務員の対象は選挙管理委員会の職員のみとする。
- 公務員が特定の地位を利用して選挙運動を行う場合は、罰則がないこととする
- 組織的多数人買収罪を設けるかどうか委員会で決める
- テレビ・ラジオ・新聞の有料広告の禁止期間を投票前二週間とする
- 国民投票に関して、放送局は放送法に留意して中立性を保ってもらう*2
- 国民投票は施行より三年後に行う
その後、民主党の枝野幸夫議員他3名より別の修正案が出て、昨日議決を行いましたが、民主党案は否決、与党案は賛成となりました。
これを本会議では一つの討論で採決します
13:14 民主党・枝野幸夫議員の民主党案の説明(趣旨)…民主党の議員のみが拍手
- 憲法を改正する法案である以上は、中立的にやらねばならないとのコンセンサスが必要であるが、
- 本年一月より、安倍総理大臣が憲法に対する、制度的には15年、政治思想的には150年後退している暴言を繰り返し、このような状況となった。これについては与党の皆様も不本意ではあります。
- 安倍首相は、格差是正がうまくいかないので、自分の持論である憲法改正へと争点をすり替えようとしている。
- 安倍総理大臣は立憲政治を全くわかっていない。(この時点で安倍総理が出ようとしたのか、枝野氏が「総理、逃げないでください!!!」と言い、与党(自民・公明)側から地鳴りのようなブーイングやヤジが飛び交って議場が荒れ始める)
- これまでの議論を踏まえて、民主党は民主党案に拘らず、譲歩を繰り返して来たにもかかわらず、昨日のような強行採決となって残念だ。*3
- 国民投票法案は改憲のみならず間接民主制の枠の中で広範に行えるような物にするべきである
- 投票権は投票時点で18歳の者に無条件で与えるべきであり、そのために民法などを改正する作業が完了していることを国民投票発議の最低の前提条件とすべきである
- 国民に対する義務を果たすなら、自民党案のような附則などはいらないはずではないか
- 公務員の選挙運動規制は特に悪質と思われる物だけにしないといけない
- 無料広告枠は廃止すべき。与党はなぜ、この(自民党修正案では廃止するとあった)項目をなくしたか?!
- 有料広告は発議以降、全期間禁止すべき。
- 与党も、民主党案に賛成できないか?
- 民主党案は与党の面子や党利党略がなければ、反対のしようがない論理的なものである*4
次に、自民党の近藤元彦議員が演説(10分/趣旨)…自公より津波のような拍手
- 自公案と民主案を統合*5して先日提出した法案に賛成する。
- 約50時間に及ぶ調査や海外での調査、会議を行い、更に昨日まで58時間の時間を使って十分な議論と調査を行ってきた*6。
- 自民・公明・民主で、同じ理念であるのだから、統合案は合理的だ
- 民主は一字一句まで変えてはならないとしてかたくなであって唯我独尊であった(ここで、大きな拍手。この後、民主党に対する誹謗中傷としか取りようのない罵倒演説が続いて、野次の応酬になる)
- そのため、やむなく、昨日議決をした中山委員長は民主の怒号に晒された。冷静な国民の判断を求める。(この後、更に罵倒になったので省略。)
- 与党案と民主党案の9割は同じであり、違う部分も記述的な違いも含めて5点だけである。
- 中山委員長より、「与党は度量を、野党は良識を示せ」と言われた、野党は良識を示すべき。
民主党の古川幹久議員が民主党案のみに賛成の演説(10分/趣旨)…自民党側から、「お前らの独裁だ」などと罵倒が飛ぶ
- 我が党に対する謂われなき言葉は、与党にそのままお返ししたい。
- 与党の数の力に借りた行為は、憲法に対する冒涜である(自公の席から地鳴りのようなヤジ)
- 先週、2回目の中央公聴会を行ったばかりで、この議決は拙速が過ぎる。
- 我々は、与党による「併合修正案」を認めていない。
- これらの行為は、政党間の信頼関係を壊す物だ(民主側から「そうだ」と拍手、与党側から多数のヤジ)
- 民主党はこうした状況を引き起こした与党にたいして、国民を代表して抗議する
- 国民投票についての運動規制は必要最低限にすべき。
- 無料広告は議席数に応じて枠が決まり、特定政党への公費投入になるから禁止すべきである
- 有料広告は全面禁止とする方が簡潔明瞭である
- 18歳の選挙権が確立するまで、国民投票の発議は棚上げすべきである
- 与党案では、規制対処に特定労組が名指しされるなど、選挙運動の禁止項目自体が罰則がなくても萎縮効果が高い。
ここで、民主党の演説が終わって、与党側から民主党に対する多数の野次が飛んで、議事が中断しました。
13:50 公明党の大口よしのり議員が演説(10分/趣旨)
14:00 共産党のかさいあきら氏(7分/趣旨)
14:12 社民党の辻元清美議員が演説(5分/趣旨)…常に、自公民から野次が続く…
14:14 討論が終わる。採決に入る。