ネトウヨ-自民党-アメリカ右派(1)
大石英司氏の5/19付けのblogより：
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2009/05/post-ef00.html2009.05.19
民主党嫌いの正体私、最近よく解らないことがあって、ネットの中の民主党嫌いって、いったいどこから来るんでしょうね。私は、常日頃、マイノリティの側に立つのが信条なので、別に外でもネットの中でも自民党支持者が多いこと自体に文句は無いんですよ。自身の過去の投票行動で、一度も自民党に投票したことがないのが誇り、とは言え。
自民党が半永久政権を持っている理由には、一票の格差の問題であるとかいろいろあってのことでしょう。ここ２０年３０年、純粋に国民の過半数が自民党を支持してきたわけでもない。
たとえばパソ通時代には、自民党支持なんて、口が裂けてもそう言えたものじゃなかったですよ。せいぜいそれが大っぴらに言えたのは、軍ヲタが集まる空間くらいのものでした。
それが２ちゃんねる時代になり、ブサヨ批判が当たり前になり、ブサヨなマスゴミへのアンチとして自民党支持が増えてくる。ただ、それにしても私は良くわからんのです(^_^;)。先週だったかな、ＮＨＫの３５歳を巡る特集番組が２夜連続でありましたよね。昨夜ようやく片づけたのですが、いったいこの絶望の人生を送らざるを得ない世代が出て来たというのに、未だに民主は駄目だ、と言っている人々の本音というか思想信条は何だろう？ 何か確固たる信念があってのことだろうか？ と疑問でならない。
私は、別に民主党の政策が良いとか、民主党ならやってくれるなんてことは言ってません。私が常日頃主張しているのは、単に「政権交代させてくれ」ということだけです。この官僚支配を終わらせるには、たぶん３回４回政権交代が必要でしょう。その度に経済の混乱が起こるかも知れない。それでも、少なくとも自民党政権に展望があるとは思えないから、政権交代させてください、というだけのことなのに、何か私が民主党に関して書くと、別に褒め称えたわけでもないのに、蛇蝎のごとく嫌ってコメントする人々が一定数現れる。
歴史的にどうであったか、少しまとめてみます。
ネトウヨと言われる人たちは幾つかのパターンに大分出来ると思いますが、
- 外国人の特権を奪え！不法外国人は出ていけ！と言うネオナチ的な人々→維新政党・新風など
- とにかく自民党政権と経団連マンセー！文句があるなら日本から出ていけと言う奴隷根性むき出しの人々→古典的な２ちゃんねらー系ネット右翼
- 自虐史観も左翼も反日だ。真実は左翼のマスコミに隠蔽されてると言うある種の陰謀史観に浸ってる人々→この人たちも２ちゃんねらー系だが統一協会系の活動に動員される事が多い
この三つは当然重複する訳ですがしかし全く重なる訳でもなく、最近暴れている軍オタ系のネトウヨは2.の変形であるのですが*1
勢いを持ったのが小泉政権発足前後からで、その前はあめぞうにしても２ちゃんねるにしても非常にマイナーというか目立って人を集めることもそんなにはなかった。
当然、ネット右翼的な思想の人はパソコン通信時代からいましたし、ネットニュースのfjやメーリングリストのAMLなんかにも一定数はいて私個人はそういう人々…大抵は「新しい歴史教科書を作る会」に傾倒して左翼というよりは自虐史観を罵倒し続けていた…に「Ｊ右翼」*2「自慰史観」*3と言う語句を伴った罵倒を伴った批判をやってはいました。
しかし、彼らがイナゴのようにWEBサイトやBBS、MLを蹂躙するというのはそんなにはなくて、私が見ていた範囲での最初の兆候があったのは、ポケモンのやおいエロパロを描いた女性が著作権違反で逮捕・略式起訴された事件があった1999年初頭のfj.rec.comicsやfj.soc.politicsなどでのフレームというか逮捕した京都府警と告訴した任天堂は表現の自由や女性の基本的人権を奪うような行為を自社の利益のために軽々しく剥奪している事の是非が議論された時に任天堂を擁護する側が「金儲けの前には人権はない。同人誌作家は泥棒だ」と言う暴論を数に任せて展開し、今で言うところの「炎上」を起こした時だったと思います。
そして、その後2001年頭か2000年後半あたりに小林よしのりに傾倒して自慰史観を流布しつつ批判する運動や論客を口汚く罵る「コヴァ」*4が猛威を振るうまで右翼的な思想に基づく荒らしやフレームというのは目立ってはなかったと思います。
…と思って、最初に「ニュース速報」板を媒体として右翼的な思想に基づく炎上と実社会への脅迫が行われた「国立二小事件」*5がいつかと調べ直したら、産経新聞がデッチ上げ報道を行ったのが2000年5月2日だったですね。
どちらにしても2000年の春〜冬あたりからこの「コヴァ」の系譜の人々が２ちゃんねるのニュース速報に左翼的なものを嘘も交えて罵倒し、WEBサイトに対してはコメントスクラムをリアルな運動に対しては「電凸」なるクレーマー行為や「突撃」なる嫌がらせ行為…まるでサイバーストーカー的な行為…を扇動して実際にやらかす人間を「ネ申」と崇めたてていくスレッドを乱立させる行為を頻発させていきました。
この時期…「ニュース極東」なる隔離板が出来るまで…の数年間がネット右翼の最盛期ではあって、国立二小問題の時は非常に突出した事件で専ら右翼結社の街宣車が国立二小に押しかけて嫌がらせを行う事に対してそれを賞賛する声で２ちゃんねるを埋め尽くす程度の話であったのですが、これが2001年の頭にはそんなに思想的に強固ではない人々をも動員した「炎上」へと拡大していく訳です*6
d:id:artane:20090519:1242718648 につづく。
*1:後に書くけどアメリカの政軍産複合体や日本国内の防衛利権というタームが絡んでくる
*2:Ｊポップというつまらん音楽が流行った時期であったので同じ程度につまらん筋の通らない右翼であるとの意味を込めて
*3:自虐史観という言葉がうるさく言われていた97〜98年頃自然発生的に出てきた言葉
*4: ここいら参照:http://web.archive.org/web/20011217135735/hpcgi1.nifty.com/BWP/topics.cgi?date=2001112000
*5: 経緯は http://www.geocities.co.jp/WallStreet/4759/20000520.html 他
