月よお前が悪いから…のアーカイブ

http://d.hatena.ne.jp/artane/ がサーバの関係で消えるようなので、アーカイブします。基本更新しません。

やはり、「安晋会」=安倍晋三の後援会はあった!利益供与疑惑も!(12/11)

山岡俊介氏のアクセスジャーナルに掲載されているようです、関心のある方は有料ですが、お読み下さい

http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2006/12/post_21e2.html

やはり「安晋会」の実態はあった。会員企業が政治力使い成功例も

安晋会−−本紙がいち早く報じたように、安倍晋三首相の私的後援会。あの耐震偽装事件の主役の1人、ヒューザー小嶋進社長や、怪死を遂げたエイチエス証券元副社長の野口英昭氏も入会していたとされる。『週刊ポスト』が安倍首相への裏献金団体ではないかとも報じたが、結局、実態は不明で、そのうち取り上げられることもなくなっていた。だが、本紙はその団体にはちゃんと実態があるどころか、会員のなかには、政治力で持って実際に恩恵を得ているとの具体的な情報を得た……

 12月11日掲載。この記事を見たい方は、本紙改訂有料ネット記事アクセス・ジャーナルへ

特に、今の総理大臣の私的後援会への参加によって政治的な利益供与があった*1と言うのは予測されていたとは言え、事実と判明すれば大疑獄に発展しかね無い話題で、
今週末以降発売のリベラル系週刊誌はちょっとした騒ぎになるか、その前に版元を安倍総理サイドが押さえにかかって情報隠蔽に成功するか…それにしてもおそろしい…。

*1:もちろんそれなりの金を積めば。ですが

「ワーキング・プア2」--「美しい国」が向かう格差拡大社会

レポートされていた事例は深刻さが酷くなっているという事であったのですが、とりあえず、それについては後日(まとめられれば)まとめましょう。

問題なのは、内閣直轄の「経済財政諮問会議」の会議議員・八代 尚宏氏(国際基督教大学教養学部教授)のコメントです。

  1. ワーキングプアの原因は長期にわたる経済停滞にある。経済成長すればワーキングプアは減る。
  2. ビジネスモデルを低成長に対応させるべき。
  3. 中小零細企業であっても企業は企業だ。利益が出ないのは企業の責任なのだから、お客がいる所に移るべきだ。そうでなければサラリーマンになれ
  4. そういう努力を「支援」するのが国の役割。今までのように国は出来ない
  5. 日本経済が目指すべきは「健全な資本主義」。競争力を高めセーフティネットを敷いて所得の再分配を行う*1構造改革とともに目指す。

これらの言葉に対しては、呆れるより他に無いです。
経済が停滞しているのは、バブル前後から利潤の分配構造が破壊されて「儲かった分が一般労働者に行かず、法人のキャッシュフローや役員などの上層部の報酬に廻されている」と言う状況にあった所にバブルが崩壊、コストカットが強調されるようになったという事が大きいです。
労働者の所得や下請け企業の受注価格は1990年代半ばには下がり始め、更に「安い」中国や韓国などに元請けの発注が移って行く中で下請け同士がダンピングしないと仕事が取れない状況に陥り、結局つぶしあいしていった事により、「富の偏在」は更に加速していったのです。

そして、橋本内閣〜安倍内閣の下で、日米の財界の悲願であった「労働市場の自由化」と「累進課税の低減」と言う政策が取られ*2家内請負企業を含めた労働者の権利は極めて安く取り引きされるようになった。

普通の市場であれば、独占禁止法の「不公正な取り引き」に当たるような、「一次発注先がその優位的な立場を利用して非常識に安く受注することを強いる行為」は取り締まられますが、しかし、現状の労働市場においては、労働基準監督署など労働法規に従って取り締まるのを、厚生労働省が規制するように指導を行う*3体たらくです。



そのような状況の中で、何が「努力の『支援』」だ?「儲からないなら人のいる所に移るか廃業しろ」だ?

地方が栄えず、東京に仕事を求める人達が殺到して東京だけが栄えれば、東京という都市とそこにある大資本や中央官僚は地方から搾取し続け・過去の遺産を喰い潰して最後は何もなくなるのは明白ではないか。

政財界や金持ちは日本の全てをを喰い潰しても、海外のタックスヘブンにでも逃げればいいのだろう。



でも、我々にはここしか生き場所は無いのだ!!








エキサイトしてしまいました(^^;

ともかく、このような見解が政府の見解をソフトに言い替えた物であることを考えると、先行きは非常に暗いです。

美しい国」とは、誰もがその日暮らしで思考力も心も奪われた「乞食」になる国なのでしょう…確かに、そのような「乞食」ばかりの中で王様になる自分は「美しい」でしょう…金正日やコキントウやブッシュがそうであるように。

私が、日本がこうなるという予測を確信したのは1994年、「就職氷河期」が一気に来て、国立大学の理工系学科でも企業から殆ど求人票が来ないと言う異常事態に陥った頃から、「地下鉄サリン事件」直後の異常なメディアファシズムの横行のあいだであったと記憶しています。
その前から「日本は衰退する」と言う漠然とした「予感」は色々見ていてありましたが。

しかし、更に前、二十年前の1987年に既にこの事態を予測していた作品があります。

カナリアが囁く街―警察庁が震撼した7日間

カナリアが囁く街―警察庁が震撼した7日間

「火曜サスペンス」的なサスペンスドラマの形式を取っていますが、非常に緻密な分析と形而上的な表現とリアリズムのギリギリの境目を渡りきった筆力・そしてリアルな*4街の描写によって、読んだときに*5納得しつつも「第二論文」と作品中で呼ばれる経済予測にある種の衝撃を受けました*6
今となっては版元絶版の様で、古本屋…例えばブックオフやアマゾンやbk1などの扱う中古書籍…を当たってみるしかないですが、目にしたら、是非とも読んでみて欲しいと思います。
「我々が行き着く先」を示しているようであり、今こそ再評価されるべき作品だと思うので。

*1:アリバイっぽいんですよね…ここまで富の偏在で疲弊した社会にセーフティネット敷いて所得の再分配を行うとすれば、金持ちから財産を没収し、利権構造を解体するしかない訳で、そこは彼らが一番やりたくないことでしょうから…

*2:これは、「郵政民営化選挙」の強行とそれに於ける与党の政権独占によって、経済政策の重要点として不動の物にされたと見て支障が無いと思う

*3:この記事、一週間くらい前だったと思うのですが、どなたかURLを御存じの方はいらっしゃらないでしょうか?

*4:あくまでも1987年当時の

*5:1992年に出た新書版でしたが

*6:非常にマルクス経済学に忠実な分析と予測ではあるのですが、そのような描写を作品に活かしたエンターティメント作品と言うのは初めてであった上に、後に「地下鉄サリン事件」と言う形で予測が裏付けられてしまった事にあるのですが。