流石、イスラムの戒律を重んじる国
デンマークの極右新聞社がムスリムの祖であるムハンマドを侮辱した風刺漫画コンテストをやって、世界中のムスリムから激しい非難を浴びていますが、ムスリムの国・イランでは、「目には目を、歯には歯を」と言う戒律*1に忠実な新聞社が現れたようです。
イランでホロコースト漫画コンテスト 預言者風刺画に対抗
2006.02.08
Web posted at: 19:15 JST
- CNN/AP
テヘラン──イランのハムシャフリ紙は、欧州各紙がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したことに反発し、ナチス時代のドイツで行われたユダヤ人虐殺(ホロコースト)を題材とする漫画のコンテストを開催する。AP通信が7日伝えた。
コンテストは13日から、首都テヘラン市内にある風刺漫画展示施設との共催で行う。同紙と展示施設は、イスラエルへの強硬姿勢で知られるアフマディネジャド大統領の支持者が多いテヘラン市当局の経営。同紙は海外の漫画家にもコンテストへの参加を呼びかけ、西側諸国がホロコースト風刺にどこまで寛容になれるか確認する方針。
同紙は、「西側諸国は言論の自由を、米国やイスラエルの犯罪、ホロコーストにも拡大するだろうか。それとも言論の自由は、宗教的尊厳を傷つけることが唯一の目的だろうか」と問いかけている。
7日も世界各地でイスラム教徒の抗議デモが相次ぎ、イランの首都テヘラン市内ではデンマーク大使館に火炎びんや石が投げつけられた。ノルウェー大使館にも火炎びんが投げつけられる騒ぎがあり、関係者によると同国大使館前には100人近くのデモ参加者と、ほぼ同人数の警官隊が集まっていた。大使館は中東各地の抗議行動を受けて閉鎖されていたため、職員にけが人はなかった。また、イランの最高指導者ハメネイ師は、西側諸国の風刺画掲載について「ハマスのパレスチナ評議会選勝利に反発したイスラエルの陰謀」とコメントした。
アフガニスタンでは国連職員が退避する一方、北大西洋条約機構(NATO)の平和維持部隊が抗議デモ参加者らの暴徒化を受けて北西部の町に派遣された。
しかし、南部カラートで8日、米軍基地近くでデモ隊と警官隊が衝突、デモ参加者2人が発砲で死亡、少なくとも14人が負傷した。アフガンでのデモの死者は3日連続となった。
このほか、バングラデシュの首都ダッカで少なくとも1万人規模のデモが開催されたほか、ナイジェリアやパキスタン、エジプト、イエメン、ジブチ、ガザ地区、アゼルバイジャン、インド、フィリピン、インドネシアで抗議行動があった。
最初に預言者風刺漫画が掲載されたデンマークのラスムセン首相は、抗議デモが世界的危機であるとの認識を示し、事態沈静化を呼びかけた。首相は「デンマークとデンマーク国民は、イスラム教や他の宗教の敵ではない。われわれは表現の自由とともに信仰の自由が正当であると確信しており、全ての宗教を尊重する」と述べ、異文化間の暴力や憎悪に反対する姿勢を表明した。
今や「現代のナチス」と成り果てたイスラエルの右派ユダヤ教徒やアメリカのキリスト教原理主義者による数々の暴挙と現実としての軍事的脅威に晒されているイランならではの試みではありますが、この皮肉は西欧的なユーモアの香りがして非常に好ましい物があると思います。
まぁ、処刑宣告なんつーのよりも平和が一番ですわな(´Д`)y-~~