月よお前が悪いから…のアーカイブ

http://d.hatena.ne.jp/artane/ がサーバの関係で消えるようなので、アーカイブします。基本更新しません。

「ネット世論」のミスリードの怖さ

id:kitano 氏主宰のRe-Anger BBS ( http://kitanok.at.infoseek.co.jp/ )の書き込みより。
非常に洞察眼が鋭いので陰陽します。*1

2758 Re:2753 一党優位体制の弊害(後編) K・MURASAME - 2005/10/06 14:37 -
2757誤字訂正。

2chの動向は、ネット全体のシミュレーションになり掛かっています。
左派・あるいは旧来の自由主義者系のサイトが少ないわけではありません。
しかし、キタノ氏も取り上げていましたが、右派系サイトは相互連携が左派系より強く、Google検索でも上位に引っかかりやすい。
Googleはサイトの影響力を算出して影響力の大きいサイトを上位に出しますが、受けたリンクの多さが影響力に加算されるためです(ちなみに、2ちゃんねるのランクは6、Irregular Expressionは5、北の系は4、盗聴法について考えるは3)。

Google検索すると、上位に右派系サイトが出てくるため多く見えるだけの話です。しかし、上位に現れるため目に触れる機会が多く、賛同者も現れやすい。さらに、似た思想同士の連携も容易に取れる。右派にとって、全てが好循環です。

左派、いや、全ての政権批判派にとっては、これが逆に働きます。検索で下位になるため発見しにくく、サイト間の連携も弱い。発見しにくいから連携も強まらない。
NHK番組改編問題では、「VAWW-NET」ならば公式サイトがトップに出てきますが、「バウネット」で検索すると公式サイトになかなかたどり着けず、安倍氏擁護サイトばかりが現れる有様でした。現在でも、公式サイトはトップに現れるようになりましたが、2番手以下は例のgori氏を筆頭に安倍氏擁護派サイトが軒を連ねています。

自民党は決して多数派ではないのですが、しかしとにもかくにも一つにまとまっている。ところが、野党の側は右から左までてんでにバラバラで、しかも自民党は仇敵が存在しない。どこの野党も自民とは一応対決するけれども、その気になれば手を組むことができる関係でもあるのです。これは共産党とて例外ではありません。
自民よりも手近な仇敵との対決を優先してしまい、内ゲバで自滅してしまうのです。

たとえば、郵政民営化についてのgori氏の主張はおかしいという批判は、
http://d.hatena.ne.jp/kikori2660/20050810
政治的には右派系サイトのものです。
郵政民営化問題で右派系がかなり自民党を叩き出されたため、小泉政権のおかしさを外から見る機会ができたと言えますが、左派系サイトの目にはなかなか止まらない。おかしいとの声が、外に広がらないのです。
逆に、gori氏の主張はシンパのblogや、2chなどを通して広範囲に流布される。そのため目に付く機会も多くなり、賛同者も現れやすくなる。その結果、Googleで常に上位に位置するようになり、さらに有利に………

結局、非自民は数は多いが各勢力の政治的・思想的独立性が高いため、自民党に各個撃破されてしまうのです。
同じ非自民であっても、共産党社民党支持者と民主党支持者が連携を取ることは少ない。国民新党新党日本支持者とはなおさらです。
その結果、Googleのシステム上、バラバラにサイトが存在しても影響力は低く見倣され下位に沈んでしまう。小選挙区制で1位候補しか当選できないのと同じ構図です。この状況が続けば、見た目だけでなく、本当に右派、いや、もはや小泉政権デマゴーグによって牛耳られてしまいます。

Googleシステム上、影響力「高」サイトがデタラメを流すとあっという間に流布してしまうため、非常に深刻です。

http://murasame.s42.xrea.com/

逆に言えば、ネットの左派言論には多様性があり厚みもあるが、ネットの右派言論は統制が取れていて、言論に厚みがないともいえる。

彼らネット右派はコケるときは一気にコケる脆弱性を内在した存在であるとも言えますが、しかし、デマゴーグにとっては非常に都合のいい言論状況でして、数名の煽動者で数百名どころか千名の「論客」を動かすことすら屁でもない訳です。

薄っぺらくても実数は少なくても、目立つ人がそこそこ多ければ、人は「これが世論の趨勢だ」と勘違いしてしまう。
特に、ネットを使って短時間で情報を収集する以外の情報手段といえば新とテレビや電車の中吊り広告程度という我々「若い」世代は、ネットの見せかけに巻き込まれやすい

特に、社内や構内でのフィルタリングと言う名の検閲が酷い場合、特定の傾向のサイトしか見られず、多様な知識や思考を持つことが阻害される傾向が出ていると思う。*2

これを読む方にお薦めするのは、私のアンテナとかのリンクをじっくりと見て自分がどう思うかを大事に自分の中に取っておくことです。
私のアンテナは若干左よりとはいえ、産経筋や読売筋のリンクやネット右派の右よりリンクと一緒にてらしあわせれば、自ずと自分なりの答えが出るでしょう。

それが右であろうと左であろうと自分の答えであるのだから大事にするべきです。

それこそが、多くの人がそういう過程を踏んで自分の答えを得ることこそが一番世の中に取って大事な事なのではないかな。と私は思います。

*1:どマイナーな言い方だな ^^;

*2:警視庁がフィルタリングソフトの会社に「ブラックリスト」を提供するという報道がありましたが、これは検閲を禁止した憲法に抵触する行為であることは勿論、思想統制の手助けをするという意味で二重に危険だと思う

喧嘩を売るなと止められてはいるが、こればっかりは放っておけない

「終刊新潮」とmumur氏のblog*1震源地になって始まってる辻元氏バッシングですが、下の文(騒ぎの元になったイヴェントの主催者の日記)を読んでいると、バッシングに走る連中に如実に表れているこの国の人間の性に対する狭量さと下衆さ、そして男性にかしづかない女性の存在を認めない風潮に唾を吐きかけたくなる。

http://www.lovepiececlub.com/kitahara/archives/000485.html


●女の働き方

女性議員が増えたことをどう思うか? 
相変わらず、そんな質問を受けることが多い。最初のうち、私はぐだぐだだった。「数は増えてよかった・・・でも・・・あの人たちじゃ・・・でも・・・」と。慎重に考えれば考えるほど言葉が濁ってしまっていた。それでもだんだん、なんだか腹が立ってきた。「うるせーなー、なんでそんなこと考えなくちゃなんねーんだよー」完全な逆切れである。だいたいが数が少なすぎるからそんな問いかけを投げられるわけで、もう、質問されている状況そのものが私の敵だ、という気持ちになるのである。

大企業に勤める女友達が、刺客についてこんなことを言っていた。
「会社の女性上司と同じ顔をしているんですよ、みんな」
彼女が言うには、男の上司は数が多いからバラエティもあると。ただ女の上司は、驚くくらいに似ている。男に組織に上司に絶対刃向かわない人。それだけ、と。
「本当ですよ。自分の意見を言う女は、見事にはじかれるんです」

キャリアアップを望むのならば男に選ばれなくてはいけない。男に選ばれたいのであれば「積極的に、私はあなたの味方です!」を叫ぶ必要がある。「自分の言葉」を持つなんてもってのほか。

そういえばずいぶん前に、「仕事をしたいのに邪魔をされる・・・」とノイローゼ気味になった友達がいた。彼女が会社に履いていったミュールについて「そんなサンダルはいてくるな」というオヤジがおり、そのオヤジと毎日ミュールについての議論を戦わせた・・・というのである。*2「私は仕事がしたいんだ!!!」彼女は絶叫する。しかしオヤジは彼女がサンダルで会社に来る、という一点のみで彼女に仕事をさせなかったのだった。ついに彼女はおれて、ださいパンプスに切り替えた。・・・「自分の意見」なんてレベルじゃなくても、「自分の好きなファッション」というレベルだって、大変な苦労をしている女子社員はいる。世の中にいっぱいいる。男に選ばれる、そつなく選ばれるなんてことは、どんなに大変なことか・・・考えただけで身震いしちゃうよ。

そんな話を聞いて改めて「刺客」と呼ばれた人たちを見る。厚塗りしたファンデーションの下の思いは分からない・・・分からないけれどもこの「本心のわからなさ」みたいなものが男社会で受けるコツなのかもしれないなぁ、と。本心なんかを覗かれたら、男の社会でやっていける女なんて限りなくゼロに近づいてしまうだろう。我慢して我慢して我慢して我慢して・・・そうしたら、やっと道が拓けてくる・・・んだろうか。ああ。

さて。先週末は一年に一度のラブピースクラブのお祭りだった。今年は辻元清美さん、笹野みちるさん、小林万里子さんがいらしてくれた。*3辻元さんには「女が働く」ということについて講演をしてもらった。

多くの女にとって「働く」とは、「男の中で」働く、であることが多い。「オヤジ」的なものの中で、「オヤジ」的なものを駆除しつつ、かつ「オヤジ」的なものとどう折り合いをつけて働けばいいのやら・・・というのは、働く女の共通の悩みだろう。そんなことを辻元さんにはお話して! と依頼していた。超男社会・永田町で自分の言葉を失わず、かつ、言葉の通じないオヤジたちとどのようにつきあい、どのように仕事をしていったのか、結局2年前に「駆逐」されてしまったのは辻元さんの方だったが、それではこれから「どのように」やっていこうとされるのか? 

辻元さんはたくさんのお話をしてくださった。
たとえば、今回国会に行くと、「女性刺客をどう思うか?」「小泉さんに久々に会いましたね、どうでした?」とかそんなことばかり聞かれる。誰も政策のことを聞かない。仕事をしたい、またたくさんの法律をつくっていきたいと、腕をぶんぶん振るわしていても、その前の前の前の前の前の前の前の段階でカクンとつまづくようなことばかりである・・・・と。それでも、自分がやりたいことを通すためには、知恵をつけ、「うねうね」と周囲を説得しながらやっていくしかない。「家父長制」的なものに抵抗しつつ「家父長制」の中で生きることの矛盾を私たちは常に抱えている。*4でもその矛盾を責めたところで始まらない。だからこそ、真っ正面からぶつかるだけでなく、うねうねと知恵を使い、自分を「生かす」道を拓いていかなくちゃね、いきたいね・・・そんなお話だった。泣いている人もいた。たくさんの笑いと温かい空気に包まれたお話だった。

さて。ご存知の方もいらっしゃると思うが、今週の週刊S腸(敢えて)に女祭のことが書かれている。辻元さんが「アダルトグッズショップ」で講演したことがなんと2ページの大きな記事になっている。女祭に来ていたんだね、週刊S腸の女子編集者。いやいや、まいりましたー。ちなみに、女祭の翌々日、週刊S腸の女子編集者はラブピースクラブにも突然やってきたらしい。来たらしい、というのはあいにく私がお昼に出ていなかったからなんだけど、対応したスタッフによれば

「バイブを買いに来たにしてはすごく下品な感じで何だろうって思ってたら・・・いきなり大きな声で辻元さんがどうのこうのって・・・。すっごくきちんとお化粧していて怖かった」とのこと。

「下品」とはもちろん週刊S腸に対する偏見を含んだそのスタッフの主観だけれども、少なくとも玄関先でとってもキレイに化粧をした女の人が「紫色の大きなバイブに辻元さんがサインしたのは云々かんぬん・・・」とか大きな声で言う姿は怖いし・・・そんな下品なお客様は確かに・・・いない。「紫色の大きなバイブ・・・って・・・辻元さんがサインしてくれたあの可愛いピンク色の指サイズのバイブのことかなぁ・・・」とみんなで首をひねる。エロい視線でみると、ピンクが紫に、ただのスティックがでかいチンコに見える・・・んだろうか。

彼女の仕事は週刊S腸的な記事を書くこと。「女祭」に潜入するのもお仕事ならばラブピースクラブに乗り込んで「バイブ!」と叫ぶのもお仕事だ。それにしても自分の考えや意向でなく「組織の意向」で動くと人はよりラジカルになるものだなぁ、と実感させられた出来事になった。迷いがないものね。ピンクは紫! バイブはチンコ! 辻元悪! うらやましいくらいに、迷いがない。組織の命令となると、妙な使命感と興奮があるから、ぶれないよね。ああ女刺客と同じだなぁ・・・。自分の言葉は持たない、だから、迷わない

ちなみに私は女性刺客を「批判」しにくいと思っている。それはやっぱり組織の意向に刃向かったとたんにはじかれるのは女、才能が際だったところではじかれるのも女、そんな例をたくさん見ているから・・・。だからこそ「私だけが例外」とばかりに率先して男組織に従順に頑張る女をみると、痛々しい思いが先になって刺せない。そういう意味で、週刊S腸の女子編集者もそうとうに痛々しい。(私怨じゃないだろうしねぇ) もちろん、他人様を痛々しいということによって自分を安全地帯に置こうとしている私自身も痛々しい。こうやっていくとね、痛くない女なんていなくなるんだよ。みんな痛い。女である限り、痛い痛い、痛い! のだと私は思う。だけど敢えて言うならば、一番痛いのは、男に認めてもらいたい女だ。男のための「使命感」を持つ女だ。
男に選ばれる道を行く限り、女が抱える痛さと不幸の種類はいつも同じところで淀んでいる。仕事をする女がそんな痛々しさを抱えていていいはずがないよ、と思うんだけどね。

しっかし。。。。バイブ、アダルトグッズ・・・というだけでどれだけのエロい想像力を働かせてくれているのか見物ですよ。オヤジを喜ばすコツいっぱい。週刊S腸、立ち読みしてみてください。

まぁ、「流れに乗れない」男に取っても、今の社会・特に会社社会でにこやかにやることは苦痛以外の何者でもないんですけどね。
私が一番憎悪するのは、男女問わず、組織や社会の「常識」を疑わず、それを押しつけ、それに対して「でもぉ…」などとか細く声を上げただけで何時間もガミガミとお説教を垂れる人。*5

それはともかく、何だか新潮とネット右翼がタッグを組んで革新的かつ精神的に自由な左翼政治家を叩くという異様な雰囲気が目に付きます。

ネット右翼が辻元を叩くのは「でしゃばった女」「確信犯の左翼」だってこともあるんだろうけど、それ以上に、ネット右翼や新潮的な人々が安穏と出来る今の支配構造をブチ壊すだけの信念とバイタリティに溢れた人間である事が大きいのでしょうね。
彼らは男女関係なく…と言うよりは女であることを加点してヒステリックに叩く。

アナーキーは25年前に団地のオバサン連中の事を「自慢話と陰口ばかり」「欲求不満のクソババァ」と喝破したけど、ネット右翼や新潮的な人達も非常に欲求不満がたまってるのでしょうね

欲求不満のはけ口を他人の足を引っ張るのに向けるのは反則だと思いますけどね。

*1:http://blog.livedoor.jp/mumur/

*2:Artane.注:男性に対してもそういう下らない事で仕事の邪魔をする「上司」は結構いる。営業でもパーティでもないのに背広に革靴でなきゃイカン、ジーンズなどもってのほか。と言う「上司」がのさばる所ほど職場の雰囲気が窮屈で仕事に関係のないことに上司が介入してきて仕事がやりにくい所が多い

*3:Artane.注:この面子は非常に「濃い」。性解放運動の筋を知っている人ならば、彼女たちがかなりアグレッシブに性解放を生活の中で実践している人達だと言うのはわかると思う

*4:Artane.注:それは、旧来の会社や組織が偉いとする中で働くことに辛さを感じ、その辛さが何なのか自覚的に考えたことのある男性も考えていることではある

*5:ほんと、頭の中ではTHE STAR CLUBの「SHIT!」が鳴り響いてグーパンチしたくなることすらある

こ、困ったspamだ(;´Д`)

From: info@swhdy.com
To: alpha292@bremen.or.jp
Subject: 女の子を飼いませんか?
Date: 8 Oct 2005 03:14:39 +0900

女の子を販売させて頂きます。今回の出品人数は8名です。

年齢は18〜20歳 出身国アジア諸国

到着は今月末になる予定です。

通常通りのオークション形式となりますので

詳細、参加を希望される方は、

こちらの番組の中にある恋人募集裏サイトよりお入り下さい。
http://www.****.net/?a**a

これって、人身売買の広告では(゜Д゜;;;)
ヨーロッパでは伝統的に上流階級が南米や東南アジアから子供を買って小児性愛の対象や奴隷労働をさせたりすると言うルートが存在しますが、それが日本にも目を付けたのか・それとも日本にいる犯罪結社が「需要」に目を付けて人身売買の筋とコネクションを持ったのか…どちらにしても唾棄すべきspamだ…