月よお前が悪いから…のアーカイブ

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救出されたイタリア記者は狙撃された?

以下、某MLよりイラクでのイタリア人記者「誤射」事件の海外報道について言及した書き込みを転載。
ちょっと散漫ですが、奥大使射殺事件の疑惑や救出された記者とファルージャの事にも言及しているので読んでみてください。

hagitaniです。
 以下、転送転載歓迎。新聞、TV、通信社などへも、どうぞ。

イラクで拘束されていたイタリア紙「イル・マニフェスト」の記者が解放されましたが、この人を引き取ってきた車を米軍が射撃。同乗していたイタリア政府諜報部の人間が殺され、記者も負傷したことは、日本でも、一応、報道されています。

 同紙編集長はtvで、こんなことだけは起きてはならなかった、この事態はイラクで行なわれていることすべてがいかに無意味で狂ったことかを証明している、彼女はあやうくアメリカに殺されるところだった、と涙を押さえながら糾弾。

 共同通信は、この事件を「誤射」と報じ、編集長が「解放のために一番活躍してきた人が殺された。残酷な運命のいたずらだ」と言ったなどと書いていますが、こんな下手くそなTVドラマか歌謡曲のようなことばを抜き出した愚劣な記事はフランスにはありません。ああ、「にっぽん」はかく作られる!!

 あのベルルスコーニですら、イタリア駐在米大使を呼んで事情を聞き、ブッシュも陳謝して、徹底的実情究明を約束したといいますが、信用はもちろんできません。

 ヤフーの情報を検索したところでは、日本のマスコミはみな「誤射」で一貫していますが、フランスやスイスやイタリアのマスコミは、スグレナさんたちは誤射されたのではないの論調であふれかえっています
 
 以下、主にTF1の記事によれば・・・
 
 ジュリアーナ・スグレナ記者は、撃たれた場所には検問所はなかった、といっています。(イタリアの記事の見出しです。イタリア語はよく知りませんが、Non era un check pointというくらいの簡単なことはわかります「あれは検問所じゃありませんでした」という意味です)

 スグレナさんの車が射撃を浴びせられているのを、ほかでもないベルルスコーニ首相官邸が、情報部員の携帯電話を通じてずっと聞いており、米軍はその携帯を取り上げて通話を切った、というスコラーリさんの証言は重大です。これでは、いくら対米追従ベルルスコーニでも、とぼけてはいられないのでしょう。

 スグレナさんに付き添っていたイタリア政府情報部のカリパリさんはスグレナさんの上に被さって、盾になって死んだと報じられています。
 スグレナさんは、それでもなお、左肺と肩に負傷(鎖骨骨折)したのです。
 スグレナさんが、弾丸の雨あられで大変だったと言っているのも、このことと符号するのではないでしょうか。

 日本では、車が検問所で止まらずに通ろうとしたので射撃したと報道されていますが、それにしては、とっさによく、左胸に命中したものです。

 検問所の兵士は、最初に腕を振って警告、ついでライトを点滅、それから威嚇射撃をしたのだと言っているそうですが、これ自体が信じがたいことです。
 もし、かりに、そういう警告を受けたとしたら、スグレナさんを乗せた車が止まらなかったなんて、考えられないではありませんか。これは、あきらかに、米軍の厚顔無恥な嘘です。
 
 スグレナさんを迎えに行って、同じ車に乗ってきたピエル・スコラーリさんは、事件現場はバグダード空港からわずか700メートルのところだった、ということは、それまで、たくさんの米軍とイラク当局の検問をパスしてきたということだ、と明言しています。

 スコラーリさんは、アメリカはあのときバグダッドでスグレナさんの車が通ることを知っていた、アメリカは彼女を生きて帰らせたくなかったんだ、彼女は拉致の前日まで、ファルージャの生き残りから証言を聞いて、記事をまとめているところだった、とも証言しています。

 誤射ではない・・・そうです。2003年暮れに殺された日本の二人の外交官、奥克彦さんと井ノ上正盛さんも、米軍による故意の殺害と見るべき、あまりに多くの理由がありました。

 また同じことの繰り返しでしょうか。
 あの事件をうやむやにした日本のマスコミは、スグレナさんの事件も、でたらめな情報で終わらせるつもりでしょうか? 

 つい先刻までは、あるいは、アメリカ軍の規律もそこまで乱れ切ったのかな、とも思っていましたが、やはり、これも奥、井ノ上殺害事件と同じと見るほうがいいようです。
 イタリアでは、ブッシュが電話でベルルスコーニに対して行なった釈明にチャンピ大統領は納得せず、街頭では大衆が、イラクに出兵した軍隊を撤退させろと、ベルルスコーニ内閣糾弾のデモを盛り上げています

 上記の、かんじんのスグレナさん本人や、一緒に現場にいたスコラーリさんの証言は、いまのところ、日本語Googleで検索しても出てきませんが、もし、日曜日の夜になっても、日本のマスコミが嘘をつきつづけるようなら、これから出るもっと詳しい情報も含めたフランスの記事をセレクトしてTUPから流します。

(こんなときも、ヤフーのトップ記事は、女性タレントが妊娠した話などなど。
 イラクのニュースなんか誰も興味ないと言った男がラジオ局を乗っ取ろうとし、乗っ取られそうなほうも、タレントのゴシップていどのことばかり・・・
 金曜日にタクシー1000台が明治公園で規制緩和反対のデモをしたなんて、赤旗だけで、地元の東京新聞も書かない・・・)

 一つ言えることは、日本のマスコミは政府に飼い慣らされていて、情報のプライオリティがめちゃくちゃになっている*1上に、その情報が真実だと思ってる人が沢山で、余程不満や疑問を持たない限り自分から検証しようとしないか、マスコミが正しくないと持って逆に特定勢力の意図的な「心地よい」情報掴まされて満足していて*2
結果誰も街にでないって事になってる。
ライブドアどーこー以前に朝日から産経までマスコミは全て潰して作りなおさないと日本は崩壊するのかも知れませんね。

*1:アレですよ、先週の「ウルトラマンネクサス」で、対怪獣の秘密組織の真実を報道しようとした新聞に他紙が与太記事ぶつけまくって情報を埋没させるような情報操作の描写がありましたけど、アレと近い物がある

*2:「阿修羅♪」や「2ちゃんねる」は非常に情報リテラシーが要求される場所だと思う…壷はまだみえすいているけど、阿修羅♪は記事の峻別に慎重にならないとすぐに踏み外す