ロンドン同時爆破事件
未だ誰がやったのかは確定できないですが、まずは被災者の皆さんのご不幸を心よりおいたみ申し上げます。*1
犯人についてもアルカイダなる実態がわからない輩がやったとしたいようですが、実際にはイスラム原理主義者のはねあがりからモサドまで色々な説が出ていて、未だ決めつけることは危険です。
この事件で確実にいえるのは、この「攻撃」がイギリスの・ロンドンという街のコミュニティをめちゃくちゃにする結果になりつつあることと、貧困問題を語る筈だったサミットが「テロ対策」一色になってしまった事です。
このこと*2の方が、私にとっては爆発自体よりもずっと恐ろしく感じる。そういう意味で、あの事件は本来の意味としてのテロルを達成していると思います。911がアメリカ当局などによって恐怖に基づく圧政と暴力(テロル)を正当化する道具となったのと同じように。
翻って日本で同じ状況を作ろうと思えば、簡単では無いでしょうか。
サリン事件の時のように、出自が不明の有象無象に毒ガスや爆弾をしかけさせて実行に移させ*3、北朝鮮の工作員がやったとマスコミに書き飛ばさせたり、いーかげんなリークを繰り返せば済む。
それだけで、日本全体の在日・滞日社会は心無い人々に潰されるし、多くの人々はいまよりも更に監視統制されることを喜んで受け入れるようになるでしょう。
「無差別テロ」を無くすには、貧困や差別や不平等を減らす以外に無い。
貧困や差別がもたらす絶望が「無差別テロ」を招くのだから。
さて、既にid:kitano氏が指摘していますが、「テロ抑止」の名目で導入された民衆監視システムは、今回の事件に何ら無力だった。
これらのシステムは専ら利権と市民への圧力としてしか機能していない。*4
今回は、id:kitano氏と同じ趣旨の言葉で締めたい。
「そのカメラは、誰を監視しているのですか?本当にテロリストなんですか?」