月よお前が悪いから…のアーカイブ

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静岡県警がヤンキー雑誌を有害指定せよというも、県は拒否

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050730i306.htm

暴走族紹介誌「説明困難」と有害図書指定見送り…静岡

暴走族ファッションなどを紹介する雑誌を有害図書に指定するように静岡県警が要望したところ、学識経験者らでつくる県青少年環境整備審議会は「出版社側が法的措置を取った場合、説明が難しい」などとして、指定を見送る結論を出していたことが30日、わかった。

県警は有害指定の要望を続ける方針だ。

この雑誌は都内の出版社が発行する月刊誌の8月号。改造オートバイや特攻服の紹介、読者の投稿コーナーなどがあり、服や関連グッズの通信販売の広告も掲載されている。

県警が指定を求めたのは、「雑誌の影響で暴走族にあこがれ、メンバーになる少年が多い」(交通指導課)ことが理由だ。1〜6月に検挙した暴走族ら87人のアンケートでは、74人が「雑誌に影響を受けた」と回答し、指定を求めた雑誌も人気がある。福岡、愛知、岐阜、山梨、和歌山の5県では同様の雑誌を有害指定した例もある。しかし、静岡県の審議会では、「心情的には指定したいが、厳密に指定条件を満たしているとは言えない」という意見が大勢を占めたという。

県条例では、「粗暴性もしくは残虐性を助長」「性的感情を刺激」「道義心を傷つける」のいずれかを「著しく」満たした場合に指定され、17歳以下への販売などが禁止されるが、「雑誌に影響を受けたとしても、読者の多くが暴走族になったとは言えない」との指摘も出たという。

審議会関係者は「有害な条件をより具体的に定義するような条例改正が必要ではないか」と話している。

服部孝章・立教大社会学部教授(メディア法)の話「実際の暴走行為とファッションは区別すべきで、すべてが犯罪につながるとするのは短絡的では。編集者に犯罪を助長する意図があったか否かが問題で、誰もが納得できる線引きがされなければいけない」

角替弘志・元静岡大教育学部長(社会教育)の話「表現の自由にかかわる問題だが、実際、暴走族の背後には暴力団が存在することが多い。県警が経験則から推測し、暴走族への興味を持たせるような記事を予防したいというのも、理解できなくはない」
(2005年7月30日14時59分 読売新聞)

誰でも「ワルイコト」に憧れる時期があると思うし、それで暴走族になったとして、何か問題でも?とも思う。(オヤジ狩りや浮浪者狩りや援助交際に走ったりするのはちょっとアカンような気がするけど)
暴走族は確かに「社会の迷惑」ではあるんでしょうけど、逆に彼らが自分を表現する方法が「社会の迷惑」だったというだけではないかとも思うのです。
それを「やめな」と個人的に責めるのはありだとおもうんだけど、「社会的合意」なるもので潰すという思想や行動の方が、逆にファシズム的で危険に私には思えてならない。
歳を取り「大人」になってしまった・されてしまった我々が子供達や若い人々に出来ることというのは、実は「道徳の押しつけ」ではなく、自分の率直な思いを伝えることと彼らが負うべき責任やリスクを正確に伝えることだけなのでは無いかと私は思うのですが。