月よお前が悪いから…のアーカイブ

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相模原市、藤野町と城山町を合併、しかし合併を決定した小川市長はクモ膜下出血の後遺症で再起不能の模様

http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiimar217/

新「相模原市」きょう誕生

相模原市と城山、藤野両町が十一日、合併する。旧津久井、相模湖両町は昨春編入合併しており、城山、藤野両町が続くことで一市四町による県北合併が完了し、人口約七十万四千人の新「相模原市」が誕生する。新市は四月一日付で政令指定都市推進課を新設。二〇一〇年三月末までに、県内では横浜、川崎両市に次ぐ政令市への移行を目指す。

合併協議は二〇〇四年四月、藤野町を除く一市三町で本格的にスタートした。〇六年三月に相模原市津久井、相模湖両町が合併。城山町が合併協から離脱するなど曲折を経ながらも同町と藤野町が一年遅れとなる十一日に合併することで”飛び地”が解消し、一市四町一体の新市となる。*1

新市の人口は県内三位の約七十万四千人(約二十八万八千世帯)。面積は約三百三十平方キロで横浜市に次いで同二位*2、製造品出荷額は約一兆三千四百億円で同四位*3小売業年間販売額は約五千六百七十億円で同三位。

小川勇夫市長は一月三十一日、合併新法の期限となっている約三年後の政令市入りを目指す考えを表明。「都市と森や湖などの豊かな自然が共生する新たなまちづくりに挑戦する」などと、政令市への移行に強い意気込みを示したが、二月十六日に発熱のため市内の病院に入院。加山俊夫助役を後継者に指名した上で三月八日、四月三十日を辞職日とする辞表を提出した。*4

このため、統一地方選第二ラウンド(四月二十二日投開票)の市議選と同時に市長選が実施され、新市のかじ取りは新市長の手に委ねられる。

まず、この二年半ほどの合併劇を見ていて思うのは、前回の選挙で「小川市長は相模原の合併拡大と、それによる相模原市政令指定都市化という『功績』を引退の花道にしようとしている」と言う複数の市政事情通の言葉に表れているように、小川市長の極めて個人的な権力欲と名声欲に固執した、旧相模原市の体力をわきまえない、極めて強引な合併劇であったと言う一言に尽きます。

件の記事で出てきた横浜市と公共交通の一点に絞って状況を比較すれば、

  • 公共交通機関は主にバス。横浜は市内全域に市営のバスを走らせ、運賃は基本的に220円均一であるが、新旧相模原市は電車事業はJR及び小田急、バス事業は主に神奈川中央交通及び子会社による。バス運賃は距離制で500円以上の区間も少なくない上に、地域と近い駅もしくはバス営業所間の便があっても、旧相模原市部ですら、一時間に1・2本の路線が多数を占め、旧津久井郡地域では一時間一本すら保証されない程本数が少ない上に接続が悪く、地域間の交通の多くが公共機関でサポートされていない
  • 街の間の交通手段は主に車となるが、県道・市道が路線的に整備されていないので、市内交通の多くを国道に依存している。即ち、横浜市は「裏道」が多くあるが、相模原市国道16号沿いを例外として殆んど、国道とその分岐としての県市道に頼っていて多くの道で混雑が激しい
  • 昨年四月の合併後、公共サービスのリストラが進みつつあり、特に旧津久井郡地域の公共機関や福利厚生に関する部署の統廃合が激しく、そもそも神奈中バスですら不十分になっている*5
  • その他、特に、電車との接点のない旧津久井町で深刻ですが、高齢化によって公共交通の重要度が増しているにもかかわらず、相模原市の行政としては、障害者認定二級以上の重度障碍者への無料パスを例外として所謂「福祉パス」のようなバスなどに無料で乗れるものを発行しておらず、公共交通の減免措置は、事実上「かなちゃん手形」なる神奈中バス発行の、9,000円を前払いして片道100円で乗る事が出来る有効期限半年の優待パスしかない。しかも、この「手形」は65才以上でないと発行されず、多くの障碍者にたいしては対象外である

最低でもこれだけ、公共交通や福祉などに対する体制が整備されていない状況であり、地域の体力に見合わないような強引な合併に向けた動きを進めて来た相模原市の小川市長とその取り巻き、そして旧相模原市役所の御用組合や与党会派である市政クラブや公明党・民主クラブの責任は、市政の私物化であると同時に市民に対する犯罪行為そのものであるといっても過言ではない位、非常に重いと思います。

さて、四月の後半に相模原市では市長選挙と市議会選挙が行われますが、この間、住民を置き去りにして・反対する住民の声を無視しつづけて、この強引な合併劇を行った連中に対しては選挙で不信任を突きつけ・敢えて、合併を取り消し、交通網や福祉など行政の整備と地方自治の充実からやりなおす位の英断を行える人たちにたいして信任を与える形で「民意」を示す必要が非常にあると一相模原市民として、これを読まれている皆さんに呼び掛けます

*1:非常に強引であるとしかいいようがない

*2:横浜がそんなに広いとは思っていませんでしたが…

*3:NEC ELや三菱重工日本板硝子などの旧相模原市北部のメーカと南部の日産自動車関連の工場や資材センター、それらの下請け企業や関連する企業が主な工業で、他はどちらかというと商業という感じがします…

*4:id:artane:20070305にて既報ですが、既に三月市議会の初日に座っているのがやっとで意識もあるのかないのかはっきりしない状況で、昼過ぎには入院先に戻るという状況であった訳ですが

*5:駅やバス拠点から学校への通学のためのバスが朝はあるが、最終便が15時台で、多くの生徒がクラブ活動などが出来ない中学・高校があるのを改善して、せめて最終便を18時台以降にするように住民が要望していたが、神奈中側は採算性などの理由から逆に減便を提案、揉めていましたが、相模原市と合併したことでその事が改善されたという話も一向にない。と言う辺りが一番象徴的な問題の出方だと思います