月よお前が悪いから…のアーカイブ

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ネトウヨ-自民党-アメリカ右派(5)

d:id:artane:20090520:1242807943 の続きです※

2003年〜2006年に付いては、現象面では非常に「退屈」な四年間弱であるともいえます。
この四年間というのは言わば、ネトウヨの最盛期と言うか彼らが最も猛威をふるっていた時期で、最もネット右翼が大衆化していた時期であるといえると同時に、この後現在までの大衆化から先鋭化への転換と言う思想的にダイナミックな転換*1の卵が産まれるための準備期間であり、ネトウヨが持つ思想的怠惰と暴力性が最も日本を覆い・そして彼らの思想が大衆化していたと認識されていた時期だったと思います。

逆に言えば、ワンパターンと言うかマンネリズムに陥って数の力に任せて「触らぬ神に祟りなし」とネトウヨ思想の外の人間からは怖れられていたと言う点では最大の盛り上がりを見せていましたが、しかし大衆に思想が拡散する時というのは非常に退屈であるとも言えます。

この四年間の前半二年間と言うのはプライベートが最も混乱していた上に過去の書き込みを十分に記録していないので、現段階でどこまで緻密に描けるのかどうも自信がないのですがやってみることにします。

この時期、ネトウヨ思想的に多くのトピックがあって、彼らの思想が時代を代表していた事は否定しようがないとは思います。
逆に言えば小泉政権という物にネトウヨが同調し・そしてネトウヨ思想の猛威を小泉政権が上手いこと利用していた…前項での拉致問題然り、これから書いていくトピック然り…時期であり、マスコミが小泉政権を支える力の「表」であったとするならば、ネットの言論と言うのは確実に「裏」であった。

とりあえず概観から書いてしまいますが*2、政治的・社会的な出来事があるとマスコミが反応する訳ですがそれと同時にネットの主に2ちゃんねるも敏感に反応する。
マスコミの大半が小泉政権政府のプロパガンダに徹していたのと同様に、ネットの言論も小泉政権政府への絶賛の声と小泉政権政府を批判する人を制裁せよ。とする一種の人民裁判的な言説で埋め尽くされていることで小泉政権を強く支えていた。

ここで再確認しないといけないのは、当時のネット・特にその震源地であった2ちゃんねるの言論の主力は非常に情緒的で・しかも数の優劣がその言論の正当性を決めている所があって、それは実は粘着質にやれる人が正義でネットの議論より実社会への行動を優先して粘着質な議論を放棄する人は不正義・悪とされるという非常に歪でそれ自体が不正義極まりない歪んだ構造を伴っていた事です。

2002年以前にあったような・そして小泉政権が終った後に再び盛り返した行動右翼による実社会での行動を伴ったテロルが実社会を非常に強く威圧しているのと同じく、ネット右翼はネットという言論空間で無限だと思える使用時間と数の力を背景にネットの社会を強く威圧し・現実社会を新色していっていた。

この項続きます

*1:もしくは、思想的なタコツボ化が行き着いたネトウヨ思想の行く先の閉塞と同調した行動の先鋭化

*2:まとめ直す機会があったら年表とか付け直す