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ここには、冷徹な位の「政治的正しさ」が貫徹されている訳です。左翼内で既に権威を獲得し・社会的地位もある程度獲得していた(ラジカル)フェミニズム運動（の中の人）の意向こそがジェンダー問題を語る上での「政治的正しさ」の絶対的な基準であり、それに反する思想や動きは何ら左翼的ではない、反動（バックラッシュ）である。と断罪してしまうような独善的な動きのみが力を持ちつづけた。

そうこうしているうちに、右翼的ないわゆる「家族の物語」*1を盾にとって、ひたすら復古・規律を強調する、右翼側からの反フェミニズムが本格的に動き始め、あれよあれよと言う間に社会での権力を獲得してしまった。

この動きを、フェミニズムにとって都合がいい「政治的正しさ」のみに毒されて他の視点を許容するゆとりを持たなくなっていた左翼主流派は止めることができないどころか極右の集会破壊に抗することすら容易でなくなり、大衆からの支持を得ることが出来ないでいる。右翼の側の反フェミニズムが（その行動や主張の歪さ故に）大衆からドン引きされてると言う幸運にのみ、今や支えられている。この醜態に対してフェミニズムからも左翼からもマトモな自己批判を未だ目にしていない事は本当に嘆かわしいです。

*1:と言う虚構