月よお前が悪いから…のアーカイブ

http://d.hatena.ne.jp/artane/ がサーバの関係で消えるようなので、アーカイブします。基本更新しません。

姉歯=ヒューザー事件

仕事で証人喚問を見れなかったのですが、ニュースでかいつまんでいた感じやネットで既に暴露されている、ヒューザー創価学会の信者の人脈を最大に活用していたと言うあたりを考えると、この事件の闇は深いな。と思いました。

そもそも、この「事件」自体が、どこの建築会社もやってるに違いない、やっていない方が珍しい「手抜き的コストダウン」とそれを許した行革による民間への安全性審査の丸投げによって起きた物であり、その背景には政界と中央官庁の癒着が関係している以上、少なくない人が、この事件を「なかったこと」にしたがっている訳です。

そこにヒューザーの小嶋社長の証人喚問…そりゃ、下手喋ったら自殺か事故の形で消されるから何も喋れませんわな。

とはいえ、あの喚問で安部晋三という、新自由主義の政治家の名前が挙がったのは一つの希望ではあると思います。
これが、中曽根行革→新自由主義経済と言う、この間の「改革」が経済的意味でも政治的意味でも誤りであったと言う声を増やすきっかけになってくれるといいのですが…

ドラマ「神はサイコロを振らない」(少しネタばれします)

近未来仮想戦記を書くことが多かった大石英司氏の渾身の一作が、初めて映像化されました。
原作はSFテイストをベースに、1994年の夏に消滅したYS-11旅客機が10年後にタイムスリップ、そして三日後に「時間の因果律」によって元の時空へと引き戻される…事故当事者と家族たちが「残された三日間」の重要性に気づき一生懸命駆け抜ける、人情ドラマとミステリー(あれ?)なのですが、ドラマの掴みは相当アレンジが入っています。*1
まぁ、コメディパートが滑っていたかな…と言うのが最大の不満ですかね(´Д`)y-~~*2
ドラマ版では残された時間は9日間のようですが、それ自体にはあまり不満はないです。
どちらかというと、登場人物が残された時間を必死に「生き直す」姿を何処までドラマで表現できるかが重要かな。と思います。

原作は文庫でも出ているので*3、興味のあるかたは是非御一読を。

*1:作者がblogでぼやいていたけど、JALYS-11を貸さなかった。とか、海自がUS-1救難機を貸し出さなかった。とか言う辺りも問題ではありますが…

*2:それ故か、2ちゃんのスレでは怒りを表現していた人が多かったような(^^;

*3:中央公論新社

北朝鮮の後継者は金正哲?

神浦氏のサイトの1/18日づけの分析記事より

http://www.kamiura.com/new.html

韓国紙報道 高官の部屋 金正哲氏の写真 北の後継決定裏付け? (読売 1月18日 朝刊)




[概要]17日付けの韓国・朝鮮日報紙は、脱北者の話しとして、北朝鮮労働党高官の事務所に金正日総書記の二男、金正哲氏の写真が金日成金正日と並んで掲げ始められたと報じた。この脱北者の話しでは、昨年10月の党創立60周年記念行事以降に、金正哲氏の写真が掲げられるようになったという。正哲氏は現在。党中央委員会組織部責任副部長に任命されていると話した。

[コメント]中国の南部を視察した金正日一行は無事に平壌に帰国した模様だ。しかし今回の訪中で不可解なのは、なぜ、かくも行く先々で大行列を繰り広げたかという点である。経済発展が著しい経済特区を視察するなら、何十台という車列の大行列は必要がない。それに中国側の大げさな対応も不自然であった。私は今回の訪中スタイルに、何か、セレモニー(儀式)のような雰囲気を感じていた。非公開の公式行事のようなものである。

 それに約2ヶ月の間に2度の中朝首脳会談の実施である。あまりにも国際的な儀礼に反する異常な訪中であった。何か、この裏で北朝鮮に新たな動きがないか注意していた。そこにきてこの記事である。これで謎が解けたような気がする。前回、胡錦涛主席が訪朝した際、金正日から後継者として正哲氏を紹介され、それで胡錦涛主席が中国旅行に招待したのではないか。それ以外に中国側のあの歓待ぶりは説明できない。

 また、今回の金正日の訪中は「金正哲氏の後継者決定」披露のセレモニーだったのだ。それであの大行列の謎が解ける。今回の訪中に金正哲氏を同行させ、中国南部の先進経済特区を見せることで、北朝鮮で新たな中国型改革を中国に約束することができる。また、中国は金正哲氏を新たな指導者として遇することで、今後の北朝鮮へ影響力を強化することに繋がることになる。中朝の新しい関係が見えてくる。

 中国型改革を目指す金正哲氏ならば、今までの金正日のような独裁・強権型ではできない。集団指導体制というか、多くの考えを集約できる合議制で進める必要がある。いつも言うように近代社会では独裁型では経済発展はできない。しかし北朝鮮政府にそのことを求めるには無理がある。金正日がヘタをすれば、体制内の後継者抗争が体制崩壊の原因になりかねない。そこで中国は正哲氏をバックアップする力として、中国の存在感が効いてくる。もし北朝鮮体制内の一部が後継者として正哲氏の排除を企めば、中国が変わって成敗するという構図である。金正日が中国の「虎の威を借る」というやつである。

 これでやっと今回の金正日の訪中の謎が解けた。北朝鮮の偽札やマネーロンダリングに関係なかった。その程度のことでバタバタするようなヤツではなかったのだ。そうか、正哲氏で決めたか。やはりあの長男では無理だよね。

 ここからが見物(みもの)である。まだ北朝鮮ウォッチャーはこのことに気がついていない。彼らが今回の訪中の目的や、後継者問題でどのように軌道修正するか。ここはゆっくり見物したい。皆さん、やはり軍事って本当に面白いでしょう。ここまで読むことが可能なのです。

非常に面白い分析です。
金正日氏の後継が金正哲死と言うことよりも、北朝鮮はなんだかんだと言って中国型資本主義を目指すという予測がこの記事の肝ではないかと思います。

全ての資本主義・特に金による階級制度を重視するアメリカ型・中国型資本主義がそうであるように、これから、今飢えている人々は、生かさず殺さずの状況で、労働力として搾取され続ける。その事が一番問題になってくると思います。
集団指導体制に移る中での政争も見物ではありますが、それ以上に、私は北朝鮮で「貧者の反乱」が中国のように始まるのではないか。それがどういう道に行き着くのかの方に興味があります。

状況は見逃せない…