月よお前が悪いから…のアーカイブ

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ネトウヨ-自民党-アメリカ右派(6-1) 「市民運動監視所」なるカルトのプロパガンダ機関

※とりあえずは d:id:20090602#1243927225 の続きです。5項は別箇続けます※

ここで、ネトウヨ思想の普及に「2ちゃんねる」が大々的に用いられた事は既に記述していたと思いますが、ここでは「反左翼ネトウヨ」の指令所でもあった「ニュース極東」板の「市民運動観測所」に触れる必要があります。

ここは、市民運動や左翼運動・思想を行ってる人をネットの内外問わず「ヲチ」と称してストーカー的に嘲笑するという、下衆にも程があるとしか言いようがないくらいに下劣で書き込んでる人間・特にコテハンの精神構造を全面的に疑わざるを得ないような酷い場所です。

そもそも、「ニュース極東」自体がFIFAワールドカップ2002を契機に盛り上がっていた嫌韓の機運を広めるために、韓国・朝鮮人に対するヘイトクライムを扇動する嘘情報も混ぜ込まれたスパム書き込みが色々な板に書き込まれ・特にニュース速報系の板ではその手のスレッドが乱立までした事もあって、のちの嫌韓厨を隔離する目的でつくられたらしく、右派というかネット右翼があることないこと誹謗中傷と観念論を飛び交わせています。

その中でも「市民運動観測所」は異色で、複数のコテハンが中心となって運動や個人に対して罵倒中傷を行う為に運動の現場や運動関係者のネット書き込みを洗いざらい調べて、時には嘘や思い込みまで混ぜ込んだ上で事実を作り上げ・それを根拠に晒し者にすると言うスタイルで続いており、そのスタイル自体はネットWatchなどで良く出る個人サイトへのガセネタ流布の手法にネット右翼の手法を織り交ぜた*1やり方で嘲笑しながらネットの外に出てまで挑発を行っています。

*1:と言うか、基本的に相当な割合でこの二つは重なってると思う

最初に出来たのが2002年頃で、その時はAML*1のヲチスレであったのですが、二本目から左翼全般に攻撃範囲を広げています。

そして、更に興味深いことに2007年前後からは攻撃対象を左翼だけではなく、一部の右翼にも広げている。

これを書くために118本あるスレッドをざらりと読み直しましたが*2、この中で特徴的なのは

  1. 左翼市民運動・左翼運動はおしなべて誹謗中傷の対象になっている
  2. 運動の現場や運動の当事者に面と向かって挑発を行って自慢する人が比較的頻繁に出てくる
  3. 右翼では以下の者が主に罵倒中傷されている
    1. 極右である新風連関係者
    2. 幸福の科学*3
    3. 西尾幹二などの「新しい教科書をつくる会」を辞めた元関係者
    4. その他、右翼的な物に取り組んでいたが「転向」した者

この中で、「転向」した人は罵倒対象になるのはやむをえないとして、なんで同じネット右翼である新風連が繰り返し罵倒中傷されつづけてるのか…彼らのやってることが「おかしい」とは言え、それは他のネット右翼・特に現場に出向いて直接挑発・テロルを行う人々も同じである訳で、彼らだけがなぜスレ全般で攻撃されるのか…?

*1:今のCML

*2:斜め読みでもすごい苦行だった -_-;

*3:最近対象に加わってる

このスレにせよ「ニュース速報+」板でのネット右翼系でなおかつ「突撃」「ヲチ」が主力のスレにせよ、以前に「小泉政権自民党の別働隊ではないか」と疑義を呈したのは、このような攻撃対象の偏りが2005年の杉並区での強引な教科書採用に絡んで既に現れつつあったと言う事であったと思います。*1
つまりは、その当時から一部の書き込み者は右翼運動の一部に冷笑的な態度を示していたし、小泉政権の政治手法や政策に批判的であれば左翼でなくとも「サヨク」とでっち上げて攻撃を行っており、その動きは当時の記述の表記を使えば「ヒットラー・ユーゲント的」であると言う結論自体は変わっていません。

しかし、その後の極右運動の流れというのは非常に混迷の度合いを増していて、旧来の「つくる会」に集約されていた極右戦線が、

  • 排外的な言説とデモの形態をとったテロリズムを辞さないどころか積極的に宣伝に使う新風連
  • 旧来の戦闘的右翼の延長線上にある勢力
  • つくる会」の人脈を母体とし、より国家主義に傾倒していった勢力。これは統一協会が深く関与しており、過去においては極右の主力であった

の三つに分裂した。

それは、あたかも、国家主義を統一課題として利害の一致から野合していた諸勢力が運動の方向性や利害の食い違いから分裂して再度合流したように今のところは見えています。

本題に話を戻すと、

この「市民運動監視所」スレでは、この中で「新風連」「旧来の戦闘的右翼」はしばしば攻撃と嘲笑の対象になりますが、しかし、三つ目の統一協会が深く関与している勢力に対してはまったくと言っていいほど触れられない。単発で書き込まれることはあってもマトモにレスが付かない。これは、公安警察によって「統一協会狩り」が頻発するようになってる2007年末以降も変わっていない

この傾向は一貫しており、それは何故であろうかと考えて見たところ、面白い状況が浮き上がって来ました。

*1:公約を読めば彼らが、公明党とは異なる極右政党であることは明白です http://www.hr-party.jp/about/index.html#04 など参照

※ここからは不確定な未来の事項が入ってきます※

つまりは、右翼戦線で現在進行形で起きているのは、統一協会をバックボーンとし児玉誉志雄や笹川良一の系譜をルーツとする戦後の親米右翼の流れと幸福の科学をバックボーンとする新風連などの新興極右勢力との政治的主導権争いなのではないか?

幸福の科学が、この時期に公然勢力を出してきたのは偶然ではなくて、統一協会が教祖・文鮮明の事故死((統一協会側は公式に認めていないですが)の少し前から日米韓の政界への影響力を急速に喪失しつつあり、しかも、最大の宗教政党である公明党のバックボーンの創価学会自公政権の衰退からその政治力や支持を急速に失い始めてきている。
これまでは(あくまでもここは私の予測ですが)非公然政治フロントとして新風蓮などの極右勢力や右派の議員を資金面などで支援して畑を耕しつづけてきた「守り」の体制であったのですが、しかし、この間の統一協会創価学会の政治力の衰退を好機と捉えて、非公然政治フロントの一部の公然化やさらなる政治力の拡大に踏みきったのではないか?

そして、上記の右翼戦線の分裂劇と「市民運動観測所」スレの流れを重ねると、非常に興味深い事が見えてくる。
統一協会の系統の右翼に対するスルーの姿勢とその他の系統の右翼への偏執狂的な迄の執拗なヲチ、嘲笑。
これは、「市民運動観測所」のスレの空気を支配している四五名程度のコテハンや名無しが統一協会・もしくはその公然/非公然フロントと密接な関係を元々持っているからなのではないか?

つまりは、「市民運動観測所」は統一協会系の政治運動へのオルグの場であり、左翼と右翼との政治闘争の最前線であったと同時に、今は分裂した右翼戦線の一つの勢力=統一協会を主とする旧態依然とした極右国家主義勢力が組織勢力を維持し再度拡大するための、主として左翼と幸福の科学系右翼運動に対するネガキャンを中心として行われている政治闘争の最前線となってるのではないか?

そのように考えると、あのスレッド群への見方も相当変わってくるように思います。