さて、ここで、この岸氏の論文の問題に話を戻します。
この岸氏が取締役をやっているエイベックス、一般的には浜崎あゆみなどの音楽で知られていますが、多くのアニメに出資して制作の元締めとなっています。*1
そういう企業にバリバリのキャリア官僚でしかも今や郵政民営化や金融政策にからんで疑惑の総合商社と化している竹中平蔵元金融担当大臣/総務大臣の側近を勤めた方が天下って、そして国に対して「アニメの殿堂やコンテンツ政策でお金を出さなければ人材がいなくなる」と言ってる。
そう考えると、この論文というのは一見現場にお金落とすように見えるけど、実際には今まで制作会社へのお金をケチって荒稼ぎしてきたコンテンツ産業が国の緊急経済対策に乗じて国税とコンテンツ産業の制作現場の両方から更に生き血を啜ろうと手招きしてるようにしか見えない。
本当に人材流出を防ぎたいのならば、現場の人間が長時間労働せずともきちんとご飯をたべられて家も保証され*2きちんと医療を受けられる。そういう風にコンテンツビジネスでのお金の配分を抜本的に見直すべきなのではないでしょうか。
今まで現場にタカって上前跳ねてきた側の人間がこんなこと書いても信用ならない・自分たちだけお金が欲しいとねだってるようにしかみえない。
*1:ここ参照 http://avexmovie.jp/anime/index.php
*2:アニメーターだというだけで家を借りられないと言うことも非常に多い