月よお前が悪いから…のアーカイブ

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妻という存在を得た庵野秀明の内面変化が「新ヱヴァ」に踏みきらせた?

前作・新世紀エヴァンゲリオンを一言で語るのならば-男・庵野秀明が叫ぶ女性への呪詛・もしくはあられもないミソジニーの暴露であったでしょう。
その側面から本作を見てみると非常に面白い。不謹慎ではあるけどシンジの台詞の一つ一つがギャグ的に笑えると言っても過言ではない。
本作のシンジは、特に後半部で既にミサトに対して遠慮がない。どうしょうもない苦境に叩き込んだ父にはぶつけられない怒りや恐怖をミサトに憶目もなくさらけ出している。
前作のシンジがとことん独りで抱え込んでブチ切れていく様をエスカレーションされていくのに対して、この、全体の1/4に満たない時点で既に親とは違うものをミサトに見出していると見受けられる。
これは、ぶっちゃけ、安野モヨコとの五年以上の結婚生活を経て良くも悪くも丸くなった庵野秀明という人間の変化が投影されてるのではないか?
前作の時点では明確な他者の存在はなかった。もしくは排除すべき存在でしかなかった。最後の最後になってミサトの他者性に気づいてそれのみを受け入れることが出来たのが前作のシンジであるのならば、この成長の余りの(笑)早さは何を意味するのだろうか…第二幕「破」を見ないと分かりませんが、女性観の変化が最大の理由でしょうね。*1

*1:庵野秀明本人は公に語らないので全て推測ですが