厭戦感
そういう、安倍内閣というより、安倍派や今の自民党の政治の根底には、「決める政治」と言うキャッチコピーがあるように思うんですよね。
このコピー自体は、民主党・社民党政権時代にマスコミ経由で政権を非難する目的で、「決められない政治はダメ!」とレッテル貼りをした所辺りから使われてきた言葉で、今に至っては、自民党自体が「決める政治」と言うキャッチコピーを露骨に使ってる。例えば、今年4月の世田谷区長選で、当時の区長で今も区長の保坂展人は、非常に粘り強く対話し時に妥協を厭わない姿勢で、それこそ「決められない政治」の代表格とばかりに左右両方から批判されてますが、その保坂区長の対抗馬に自民党が推してきた候補のキャッチコピーが、「都政制と連携した決める政治しかない」みたいな中身でした。
そして、保坂区長が、予想に反してダブルスコアで圧勝。
そういう感じのことは大阪都構想の住民投票でも出てたと思います。アレは、賛成と反対と棄権がほとんど同じだった。これも、橋下や松井の「決める政治」に疲れ果てた人が多くいることを示してると思うのです。
「決める政治」≒国民無視で強行採決
思い返してみましょう、第一次を含めた安倍内閣やその前の自民党内閣である麻生内閣は、基本的にそういう体質を持っていました。都合の良い話や「自分はコレがやりたいんだ!」って想いが内閣にも与党にも、財務省などにも物凄く蔓延してて、それで反対の声が上がっても耳を傾けないどころか「おかしな人」扱いして、ネトサポや取り巻きの宗教などの人を使って散々あざ笑った上に「こんなのについてくなよ」とばかりに「炎上」という名の恫喝を繰り返してきた訳です。
これは、第二次安倍内閣になってとうとう歯止めが効かなくなって、なんでもかんでも強引に決めて・しかも、マスコミを酒宴で手なづけて黙らせて問題を表沙汰にしないようにしてきた。生活保護の切り下げに始まって年金の切り下げ・健康保険料の国費補助の削減などの文句が出にくい・出ても「おかしな人・怠け者が言ってるだけ」と世間を抑え込めるところから始まって、アベノミクスという恐ろしく支離滅裂な経済政策をやるために日銀総裁を入れ替えたり、NHKを黙らせるために経営陣を身内に入れ替えたりしつつ、特定秘密保護法に限らず多くの法律が、反対の意見を無視どころか攻撃しつつ強行採決されていきました。
児ポ法のように、反対する人達の根強い抵抗活動で、ある程度(警察の運用が始まらないとどの程度の後退か読めなくなってるけど)法規制を後退させられた法律のほうが珍しいくらい。
そういう色々で、生活が良くなっていたり明日が明るいように見えれば文句も抑えこんだでしょう。けど、安倍内閣になってから、Fxなどに手を出してもいなければ、超大企業の正社員でもない大半の人の生活はどんどん悪くなったし、色んな所がとても窮屈になった。要は、安倍内閣はいいとこなしで独裁者、それもポル・ポトのように知性を攻撃することに執着する最悪のタイプの独裁者を目指してるような空気すら纏い始めてた。
それでいて、自分に都合の悪い事実や意見を突きつけられると、おこちゃまでもやらないくらいに逆ギレするのを繰り返す。
こんなろくでなしが、今度は「我々がお前らの生死にを養分にするのだグワハハハ!」とばかりに戦争法案、もとい安保法案なんて持ち出して、しかも、そんな話はロクにしてないうちからアメリカの議会で演説して「夏までに成立させます( ー`дー´)キリッ」とぶちかました。
こうなると、国民も「ふざけるな(#゜Д゜)」となって当然だけど、裸の王様ですら無い裸の将軍様は現実を見ないで都合の良い話を並べただけで「議論」と称して強行採決しようとしてる。
「決める政治」なんてもう嫌だ!
嗚呼、一年十ヶ月ぶりのはてなダイヤリー執筆ですね。
こんなプラカードの図版を作ったので、宣伝ついでになんでこんな物を作ったか考えを少し。
http://www.sendspace.com/filegroup/6m%2Ffb7kmo6GAYuuYGIGDQA
これ自体は、CC-BY-SAライセンスで配布します。再配布も拡散も、コピーしたり、あまつさえ改変したり自由です。
自分の思いを書き加えて、デモやフラッシュモブ・自撮りのカードにしたり、自分の家の窓や壁に貼ったり、どんどんやってください。
パブコメ本文
以下、私が出したパブコメの本文ですが、絶対にコピペやそのまま印刷などしないように。
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余りに杜撰かつ国民の知る権利を徹底的に否定しているという意味で、この法案は国会に上程すべきでないと考える。
1.「漏洩若しくは教唆」が最高10年の懲役となっているのは、他の罪と較べて重すぎる。又、国会議員に対しては秘密会の内容に対しても言及もしくは(秘書を含めた)第三者に話すことを禁じてる。これでは、議員の国政調査権が妨げられ・事後の審査が形がい化するのが目に見えている。
2.「特定秘密」が具体的に何を指すのか明確でない上に、専ら官邸や官庁がそれを決められてしまい・決めたことが妥当であったかという事を国会で審議する事すら「秘密会」で決めるという事になっている。これでは、「特定秘密」を決めたが最後、その事について誰も知ることが出来ず、偶然その「秘密」を知り、それが「秘密」であることもわからずに偶々口外しただけで検挙されてしまう。
これでは、知る権利を妨げられると同時に、言論の自由・それも酒場で愚痴ることすら犯罪化されるような物である。
3.このような法律は、確かに諸外国で制定や運用されているが、そのような国は民主主義(主権在民)ではない独裁体制の国か、もしくは民主主義を標榜していても覚えのないことで逮捕・拘禁され、場合によっては拷問すら容認されている弾圧の厳しい国である。
日本は、そのような国を目指すべきではないし、政府がそれを目指す事自体、憲法の99条に抵触するような行為である。
4.又、法案の全文が提示されずに、このようにパブリックコメントだけが短期間募集されて体裁を整えているのは、議論以前ではないか。
国会議員が立法に至る詳細な記録を開示するよう請求したら、全面黒塗りのコピーが提出されたとも訊いているが、非常に重要な国家秘密であるならまだしも、法律の内容やその内容が決まるに至った過程に対して、徹底的な情報隠ぺいが行われているのは、明らかに民主主義を逸脱しているし、そもそも憲法でも保証されてる「国民の知る権利」を不当に制限してる。
これでは、韓国や北朝鮮のような形だけ民主主義をとっている全体主義国家と同じではないか。余りに酷すぎるし、このような法律が出来たとしても、早々に裁判となり、違憲無効判決が出るだろう。
上記の理由から、現状では国会に上程すべきではないし、その前にアリバイではなく実質の伴った国民的議論を行うために、徹底した情報開示をし、その成果を以って国会に上程するかしないかを判断し・上程するのであれば法案に徹底的な修正を行うのが妥当だと思う